こだわり
picky

こだわり1
彫 刻

この道22年、はじめて井波彫刻の欄間を目にしたときの衝撃をわすれません。
板の中に動物や草花などのモチーフを本物以上に生きいきと表現する技術に衝撃を受けました。
「本物よりも本物らしく」をテーマとし、作品に生命を吹き込むような。
目には見えなくてもそこに風や日差しの匂いを感じるような。
日々の生活や活動のなかで、自然から受けるふとした感動の中に制作のヒントがあるように思います。
今の自分のできる最大限の方法で、作品に表現したいと思っています。
彫刻

こだわり2

木の幾重もの年輪を見ると、長い年月を生きてきた尊さをいつも感じます。
モチーフのイメージに合わせて材料を厳選し
ときには丸太からチェンソーを使って切り出すことも。
これまでの経験で、目に見える断面から作品になった時、
どのような色、木目の出方になるか想像し選び出します。
木

こだわり3
図 面

素材から受けるあやふやなイメージを頭の中で立体にし図案化し、
その図案をもとにを材料に向かう。
これから作ろうとする物を、木の塊の中から掘り出すための大事な設計図です。
図面

こだわり4
道 具

木という自然の素材を相手に造形することの難しさ。
硬い木、柔らかい木、反りや割れ、突然フシやクサレが出てきたり・・・
思い通りに行かないことばかりですが、でもそれが木の魅力。
押して駄目なら引いてやれで、100本以上もの鑿(ノミ)を使い分け、
相手と対話すると材料は答えてくれる。
研ぎに5年、鑿を使いこなせるようになるまで10年、
今では道具が手の延長となり木との対話を手伝ってくれます。
道具